『北京五輪閉幕へ 北京に刻んだ歓喜と涙』:能天気に北京五輪を絶賛した朝日新聞社説

http://blog.livedoor.jp/patriotism_japan/archives/51367313.html
凪論2008年08月24日
能天気に北京五輪を礼賛する朝日新聞

 朝日新聞8月24日朝刊に「北京五輪閉幕へ 北京に刻んだ歓喜と涙」と題した社説が掲載されている。http://www.asahi.com/paper/editorial20080824.html#Edit1是非ご覧いただきたい。
 社説は、
「どんな華やかな祭りにも終わりが来る。蒸し暑さに秋の気配も感じられる北京の五輪はきょうが最終日だ。」
で始まり北京五輪を振り返るものとなっているが、
朝日新聞らしい欺瞞に満ちたものとなっている。例えば
「競技会場とその周辺に限れば、心配されたテロや大きな混乱はなかった。大会の主役はまさに200を超える国や地域から集まった選手たちだった。そのことにまず胸をなで下ろす。」

では、
「中国国営の新華社通信によると、新疆(しんきょう)ウイグル自治区クチャ県の中心部で10日未明、武装グループ15人が公安施設や企業活動を所管する工商管理所など4カ所を襲撃した。
爆発は計12回起きた。警察は現場で応戦、容疑者7人と保安要員1人の計8人が死亡、警察官と市民ら計5人が負傷した。
北京五輪の妨害を狙ったウイグル独立派のテロの可能性が強い。公安当局は県全域を封鎖し戒厳状態に置いた。」(産経新聞「直前そして会期中…胡政権に衝撃 ウイグル襲撃」)

「中国国営の新華社通信によると、北京五輪が開幕したばかりの北京市中心部で9日、米国人観光客のグループが中国人の男に襲われ、米国人男性1人が死亡、米国人女性と中国人女性の計2人が負傷した。」
のような事件がおきたことを「競技会場とその周辺」という「テロや大きな混乱」という条件をつけて除外するのは報道機関の姿勢ではない。
 また、
「五輪はナショナリズムを呼び起こす。そんな中で印象的だったのは、女子バレーの米国を銀メダルへ導いた郎平監督と、シンクロナイズド・スイミングで中国に初のメダルをもたらした井村雅代コーチだ。
中国の元スター選手と日本を代表する指導者が母国を離れて献身的に指導する姿は、国境を軽やかに超える新鮮さを感じさせた。 」
と国家を軽んじる姿勢は相変わらずである。

井村氏にしろ、郎平氏にしろ、自らのやりがいのある仕事に携わっただけであり、
「国境を軽やかに超える新鮮さ」を感じているのは朝日新聞だけであろう。

●そもそも中国国内で郎平氏がバッシングの対象となっていることを朝日新聞は知っているのであろうか。
更に、
「視線を中国に移せば、『百年の夢』だった五輪開催の気負いが目立った。
開会式での独唱の少女の『口パク問題』など過剰な演出がたて続けに明らかになった。大会の成功を願うあまりとはいえ、少々やりすぎだったろう。」
に至っては問題の矮小化が過ぎる。
中国は現在進行形でチベット族ウイグル族モンゴル族民族浄化を行っている国である。そもそも五輪開催はおろか五輪参加の資格すらない国であると言える。それらに対する批判なくして何の批判であろうか。

(「56民族の子、実は漢民族」問題についても朝日社説は言及なしですね。)