『米韓会談/冷静に土台を固めてこそ』:大事なことを知らせず「いたずらに騒がず」としか言わない朝日新聞社説

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アラかん 2009年6月18日 (木)
朝日新聞社説は朝鮮日報を見習え:大事なことは知らせず「いたずらに騒がず」か、核ミサイル発射1秒前までそう言っていればいい〜

朝日新聞09年6月18日
 韓国の新聞、特に朝鮮日報北朝鮮の核ミサイル保持の可能性に「座して死は待たない」とばかりに、覚悟を固めているコラムや社説が山盛りだった。

 それでは日本の新聞はどうか、と6月18日の朝日新聞社説<米韓会談/冷静に土台を固めてこそ>を読んでがっかりした。

 このタイトルにあるように、「冷静に」「落ち着いて」などの言葉のオンパレードで、北朝鮮核兵器がどれほどの脅威かについてはわざと触れられていない。

 こんな論を緊張感もなく、よく書けたものだ。

 というか、きっと●朝日新聞論説委員は日本国民に核ミサイルの恐ろしさを知らせずに「北朝鮮国民は飢えていて可哀想なのだから」と思わせておきたいのと、金正日総書記が何をやるか分からない人間であることを知らせたくないのだろう。

 金正日氏は昔から、全斗煥・韓国大統領(当時)を暗殺するためならば、ミャンマーのアウンサン廟で爆弾を爆発、多数を死傷させたり、ソウル五輪妨害のために大韓航空の旅客機を爆破、数百人の乗員乗客を殺したり、と、
その●狂暴性は他に類例を見ないものなのだ。

 それを見れば、核運搬能力さえできれば、東京に核ミサイルを撃ち込むことを躊躇しないであろうことは十分理解できる。

 そういう危機感を韓国の記者は素直に国民に伝え、米朝直接交渉の危険性にも触れていた。米国のオバマ政権が日韓を切り捨てて、北朝鮮と手を結ぶシナリオだ。

 一方で、●朝日新聞は危機感を伝えないことが使命だと思っているようだ。
米朝直接対話に期待するスタンスもそうだ。話し合えば何でも解決する、と思うのはGHQ民主主義史観に毒されたままで、国際政治を知らないからだ。知っていて知らないふりをするのも得意らしいが。

 ●朝日新聞の読者はいざという時に、何のメッセージも受け取れず、防空壕にも入れず、核爆弾の直撃を受け、即死するだろう。
朝日新聞はそういう悲惨な結果が見通せるような事態を糊塗するようなフニャフニャ社説を書いて、読者への責任を果たしているとでも思っているのだろうか。

 まず朝日新聞の社説を読んで見よう。

 <ミサイルや核実験で脅威の水準を高め続ける北朝鮮に対し、オバマ大統領と李明博大統領は一昨日の会談で、米韓同盟の強化を鮮明に打ち出した。米国は「核の傘」と韓国内外の軍事力によって韓国を防衛していく強い意思を示した。李大統領も「強力に対応する準備はできている」と語った。>

 ここまでは経過説明。

 <北朝鮮の軍事的挑発には結束して対応する。それは、北朝鮮の●先行きが一段と不透明なためでもある。>

 この「一段と不透明」という言葉は便利だ。不透明ではない、透明になってきたことを分かりながら、よくこういう言葉が使えるものだ。核兵器開発を援助引き出しの手段にしている、という見方を取ってきた朝日新聞の今までの主張が間違いだったことが証明されつつあるのだ。

 <金正日総書記の健康不安は覆い隠しようもない。三男の正雲氏を有力候補に後継体制づくりが本格化してきた、との観測も韓国でしきりだ。たて続けの挑発行為の裏には、国内結束を誇示する必要がある事情が密接にからんでいるという見方が多い。権力の移行過程では何が起きるかわからない。更なるミサイル発射の動きもある。そんななかで、米韓がまず同盟を再確認したわけだ。>

 この見方は否定されているのだ。朝鮮日報が報じたシンポジウムで中国人が4人も5人も同じことを言っていた。
北朝鮮の核実験とミサイル実験の狙いは「脅して金を取ることではなく、2012年に核保有国になることで、金正日世襲があろうが無かろうが関係ない話だ」というのだ。
米国内の見方もそうなってきており、韓国の政府筋もそう見始めている。だから、
●事実上の核保有国である北朝鮮と米国が裏で手を結ぶという事態を韓国の知識人らが憂慮しているのである。
米朝会談は危険だ、と言っているのだ、韓国の人々は。

 <今月末には李大統領が来日し、麻生首相と会談する予定だ。ここで日韓の連携もさらに確認する必要がある。>

 月末なのか。しかし、日本は李明博大統領に日韓連携をよっろしく、としか言えないのだろう。

 <いたずらに騒がず、今後ありうる北朝鮮のさまざまな事態を想定して、冷静に対応策を考える。このことにまず日米韓が協調してあたり、共通の基盤を広げておきたい。>

 朝日新聞北朝鮮の核の脅威のこと、どうでもいいらしい。

 日本国民が騒ぐことを問題視しているだけなのだ。

 しかし、なぜ日本国民が騒ぐのか、については故意に無視している。

 北朝鮮という狂ったような指導者が統治する国が核ミサイルを持ち、日本のどこかの都市に核爆弾を落とすかもしれないのに、「騒ぐな」と言うのだ。

 じっと黙って、北朝鮮に時間を与えて、早く核ミサイルを完成してもらい、東京に核ミサイルを撃ち込んでください、と言っているのか? 

 朝日新聞はそんなに日本が嫌いなのか? ぜひ、日本を逃げ出して平壌疎開してほしい。核ミサイルが降ってくる前にはどうせ平壌に逃げる気なのだろうが、今から正体を明らかにして北朝鮮に帰ってほしい。そうしないと、人のいい日本国民は朝日新聞北朝鮮の新聞だと気づかないままで死んでしまうだろうから。

 <そのうえで中国やロシアとも連携する。6者協議参加国の北朝鮮を除く5者が地域の安全保障について共通認識を深めることも欠かせない。>

 李明博・韓国大統領が言っている北朝鮮を除いた5者協議→代表者としての米国と北朝鮮との協議、というシナリオはオバマ政権に言わされているのだろう。オバマ大統領は「そのかわり、核の傘を確約するのだから」と言ったのだろう。だから、李明博大統領は内心厭だったが、受けざるを得なかったのだろう。

 <その点で米国が「核の傘」を強調したのは、単に日韓という同盟国への約束からだけではない。米国の戦略上、より大きな狙いがあろう。「北朝鮮の核」は「日韓の核」を誘発しかねないという懸念が米国内に厳然としてある。かねて日本には核保有論議を真剣にすべきだとの意見が自民党の一部にあるし、韓国でも保有論や核燃料再処理を求める声がある。「核の傘」を提供することによってその懸念を鎮め、核の拡散を防ぐ。それは米国の基本的な安全保障戦略でもある。>

 「米国の基本的安全保障戦略」なのか? だとしても、それは米国の安全保障戦略であり、日本の安全保障戦略ではない。

 <いま必要なのは、国連安全保障理事会が採択した制裁措置を加盟国が着実に実行し、核放棄へ進ませることだ。>

 このきれいごとは何なのだ。何も考えていないのか。

 <オバマ大統領も李大統領も記者会見で、北朝鮮が挑発をして時を待てば代価を得られるという過去のパターンを繰り返さないと述べた。カギは米朝対話の糸口をいかに探り出すかにあろう。そのために中国にも動いてもらわねばならない。オバマ大統領は記者会見の冒頭、北朝鮮へのメッセージを発した。「核放棄と平和共存は、平和的な交渉を通じてのみ可能なものだ。このような機会は北朝鮮の前に開かれている」>

 何を書いているのだ。北朝鮮の核の危険性も書かずに。

 <「機会」を生かすかどうかは北朝鮮次第である。この発信の意味するところを北朝鮮はどう聞いただろうか。>

 この「ぬるさ」は何なのか? さすが北朝鮮の新聞だ。