中国毒餃子をフグに喩える朝日新聞「天声人語」の無神経な中国びいき

http://d.hatena.ne.jp/kibashiri/20080201 木走日記
2008-02-01 中国毒餃子をフグに喩える朝日新聞天声人語」の無神経な中国びいき

 本日(1日)の朝日新聞コラム天声人語から。

あぶない食べ物の筆頭といえば、古来フグだろう。美味なだけにあきらめきれず、フグは食いたし命は惜しし、となった。(略)
▼その河豚汁を、ギョーザと言い換えねばならないような事態である。正確には中国製冷凍ギョーザ。農薬の混入したのを食べた人たちが、中毒の症状を訴えた。千葉と兵庫両県で、3家族の10人がめまいや嘔吐、全身のしびれに襲われた。
▼うち3人は一時重体に陥った。「スーパーに並ぶ食品で命の危険にさらされるとは思いもしない」と息子が死に瀕した母親は憤る。(略)こんなことでは昔のフグなみに、口に入れるのが「肝試し」になってしまう。(略)
▼おりしも中国は、日本の正月にあたる春節が近い。帰省者を迎え、家族がそろって、湯気の立つ水餃子(ギョーザ)に舌鼓を打つのが習わしだ。おいしいものを笑顔で食べたい。その思いに、国の違いなどないはずである。
http://www.asahi.com/paper/column.html

 うーん、コラムとはいえこれはないでしょう、朝日さん。

 農薬の混入した中国製冷凍ギョーザを「こんなことでは昔のフグなみに、口に入れるのが「肝試し」になってしまう」とのたまっておりますが、これでは話の筋がひどすぎるというものです。

 そもそも天然の状態で毒を有する河豚(ふぐ)と、いかなる原因であれ農薬の混入したことは間違いなく人が介在している点で人災である中国製冷凍ギョーザを同列に扱うというのは、まるで地震などの不可抗力の天災に巻き込まれた被害者と列車事故などの人災に巻き込まれた被害者を同列に扱うようなものでしょう。

 だいいち今回の被害にあわれた方たちは、気の毒にも冷凍ギョーザにまさか毒が混入しているなどとは微塵も警戒してはいなかったはずです。
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 おそらく中国で製造段階で農薬が混入されたと推測される冷凍ギョーザを、いくらなんでも古来日本人が珍重してきた「ふぐ」に喩えるとは、「美化」しすぎというレベルじゃなくて、これじゃ「ふぐ」に失礼です。
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 まったく、どこまでも中国様に優しすぎる朝日新聞なのであります。