『上海万博―国威より学びあいの場に』:あくまで媚中を貫く朝日社説

http://iwaiwa.cocolog-nifty.com/blog/2010/05/post-8f39.html
独書録 May 01, 2010
上海万博―国威より学びあいの場に

 朝日新聞の5月1日の社説は、「上海万博―国威より学びあいの場に」だ。抜粋する。

 「中国には存在感を訴えるより、むしろ『より良い都市、より良い生活』のテーマにふさわしい環境を守ろうというスタンスを貫いてほしい」

 中国だけが地球規模での汚染(大気汚染、水質汚濁)を起こしていることは、朝日新聞でもわかっているだろうに、この書き方だ。汚染はもはや「環境を守ろう」といった標語のレベルでは済まない状況になっている。

 「たとえば、日本館は太陽電池と一体化した軽量膜が覆うドームで、排熱や換気には打ち水などの伝統の知恵を活用する。スイス館は自然分解する大豆繊維を使っている。各国が環境への優しさを競う。そこで学びあうのは大きな意義がある」

 このような技術を学びあうのではなく、中国にくれてやれといいたいのであろうか。

 「上海は日中戦争で日本が軍事占領した都会でもある。戦前、約10万ともいわれる日本人社会があった。世界有数の経済都市となった今も、企業駐在員ら邦人約5万人が暮らし、縁は深い。万博には100万の日本人の入場も期待される。日本館の前評判も高い。日中間でも理解を深めるための好機だ」

 朝日新聞は、日本が一方的に軍事占領したかのような書き方をするな。上海万博の社説で、第二次上海事変の話を持ち出すのは朝日新聞だけだ。どうしても戦争と結びつけ、日本を悪者にしたいようだ。嫌らしい新聞である。

 日本が軍事占領したのは、中華民国軍の執拗な攻撃があったからである。上海に租界を持っていたのはもちろん日本だけではなかったのだが。

 次のような状況だ。Wikipediaから引用する。

 ↓ここから
 日本軍は日本政府の事態の不拡大政策に基づき事態の沈静化に努め、8月3日には天津治安維持委員会の高委員長に被災した天津のための救済資金十万元を伝達している。しかし、8月12日未明には中国正規軍が上海まで前進し、国際共同租界の日本人区域を包囲した。翌8月13日には商務印書館付近の中国軍が日本軍陣地に対し機関銃による射撃を開始(2009年4月11日 (土) 09:58時点における版の編集をする場合には出典要)、小規模な戦闘が勃発した。さらに中国軍は空襲を加え、8月14日には上海地区の警備司令官である張治中が率いる中国政府軍が航空機により日本軍艦艇を攻撃。日本政府は国民党軍が上海において日本側に対しての砲撃、さらに日本の軍艦に対しての爆撃まで行ったことから、それまで日本が取っていた事態の不拡大政策を見直し、8月15日未明、「支那軍膺懲、南京政府の反省を促す」との声明を発表した。このように中国政府軍による上海攻撃の結果、日中両軍は全面戦争に突入した。この背景には、共産軍解散を目論んでいた蒋介石は先の西安事件によって捕らえられ方針を変えざるを得なくなったことがあった。
 ↑ここまで